バツイチアラフォーの婚活日記

39歳にしてバツイチとなり、40歳までに再婚を目標としている、超草食中年の悪戦奮闘記です。

ちなみに

映画「海よりもまだ深く」を観た感想の続きですが、

登場人物が発するセリフのほとんどが、真逆の感情を表出しているように思えました。

①元妻(真木よう子)が別の男と再婚を考えていることを、阿部寛に念押ししようと、
「もう決めたんだから、わかってよね?」みたいなセリフを発していましたが、

「まだ、決めたくない。阿部寛と寄りを戻すきっかけを常に探している。」

ように見えました。

②それに対し、阿部寛が「…わかったよ」的な発言をしていましたが、

「まだまだ未練タラタラ。再婚なんて認めたくない。」

という表情に見えました。

阿部寛真木よう子の息子は「フォアボールが好き。」と言ってますが、

「決してフォアボールが好きなのではない。しかし、ホームランやヒットを狙い、三振になるよりましだ。」

という考え方なのかなと思いました。

この子は、とにかく「堅実さ」の固まりであり、父親が反面教師となっているかもしれません。公務員を目指したり、「素朴」な祖母に憧れたり…

樹木希林は「人生って単純なもの」 というセリフを発しますが、決して「単純」ではないと思っている気がします。

真木よう子に対し、阿部寛との和解を懇願するも、それが敵わないこと。阿部寛が小説家として再生することも敵わないこと等々。

また、「何かを諦めなければ、幸福になれない。」とも言ってますが、決して何も諦めていないように思えます。

団地からの脱出願望は、阿部寛へのボヤキ、更にはクラシック鑑賞会の主催者(橋爪功)に対するさりげないアプローチにも現れていると思います。

最後に、

阿部寛の後輩(池松壮亮)は、阿部寛に対し「大きな借りがある」と言ってますが、阿部寛自身、そんな記憶はないと返しています。

「本当はそんな借りなど無く、むしろ貸しがあるぐらい(お金や、仕事の面で)。」

なのかなあと思います。恐らくこの後輩の両親も離婚をし、母親一人に育てられたのだと思います。

なので、阿部寛のことをダメな元父親に重ね合わせ、慕っているのかなと思います。(もしくは、ほっとけない)

この映画のタイトル「海よりもまだ深く」には、そういった登場人物たちの「本心」が、海より深くに眠っており、それをあえてお互いに対して表出できずに(海の底にたどり着けずに)、もがきながら(もがいているという自覚もなく)、日常を過ごしているという意味が含まれているのかなあと思いました。

まるで、カチカチに凍らせたカルピス水を、無意識に削りながら、容器の底(本質)にたどり着こうとするも、なかなか上手くいかない阿部寛樹木希林のように。